就職か進学か?のパート2修士修了編です。
パート1では学部卒業時の就職か進学か?について取り上げました↓
さて今回は、修士を修了する時に就職するか博士に進学するか?をテーマに書いてみたいと思います
筆者の場合は、
修士(社会科学系)修了後、博士後期課程に進学せず民間企業(調査研究系)に就職しました
この記事では、
- 修士修了後、就職するか大学院(博士)に進学するか迷っている人(特に文系院生)
に向けて、
筆者が実感した修士修了後すぐに博士課程に進学せず就職することのメリットとデメリットをお伝えします
修士修了後すぐに博士後期課程に進学しなかった理由
まず背景として、筆者は以下の理由から、修士修了後は博士に進学せず就職しました
- 当時の指導教官の退官が近く、博士取得まで見てもらうことが難しそうだった
- 当時の研究室の博士の先輩が、経済的・精神的に大変なのを間近で見ていて、まずは社会人としての経歴やスキル・経済的余裕を得たいと考えた
- 修士の研究分野が自分が生涯突き詰めたい分野ど真ん中ではないと感じていたものの、その時点で博士の研究計画は詰め切れず、師事したい先生も見つかっていなかった
博士進学への未練もあったのですが、
当時は、上のような状況の中で博士進学する覚悟が決まらなかったなぁ…と思います
修士修了後に就職するメリット
- お金を稼いで経済的に自立でき、大学院時代の経済的・精神的不安から解放された
- アカデミア以外の民間のネットワークを作ることができた
- 民間での職歴を得ることで、将来のキャリアの中で民間でもある程度のつぶしがきくかもしれないという安心感を得られた
- 一定程度は、修士で得た知識やスキルを活かして仕事をすることができた
- 社会人として必要なスキルを身に着けることができた(特に経費精算やロジ、コミュニケーションの面で今後も役立つと思う!)
- 民間就職も経験したうえで、それでも博士後期課程に進みたいのか、自分の気持ちをはっきりさせることができた
修士修了後に就職するデメリット
- 自身の専門に関連する仕事ができるわけではなかった(結局筆者はこだわりが強かったため、修士での学びが活かせない状況をもったいなく感じるようになった)
- 仕事が多忙で、自分で研究を続けたり論文を書いたりする余裕はなかったため、論文や学会発表の実績がなかなか残せなかった
- 博士に進学したいと思ったときに、ストレートで進学している人と比べて、年齢的にも実績的にも遅れをとってしまった
- 一度働いてしまうと安定した雇用や給料がありがたく、経済状況や将来が不明瞭な博士後期課程に飛び込む勇気がなかなか出なくなった
修士修了後、就職したことは後悔してない!むしろ、働く中で、自分には博士号が必要だということ、研究者として生きたいことがはっきりしたから、博士進学に挑戦しようと思ったんだ
社会人を経験してから博士進学もアリ?
★社会人を経験してから博士進学もアリ?
アリです!!!そういう選択をする人が増えてほしいです!!!
修士まででは自分の専門分野に没頭していたので、民間就職を経験したことで社会に対する見方が広がったこと、自身の専門分野を客観的にみられるようになったことは大きな意味があったと思います
民間で社会の仕組みを知ったことで、人やお金を動かすという視点を持てるようになりました
(それまでがあまりに無頓着すぎたわけですが…)
理系には企業の研究職が多いので社会人を経験した後に博士に進学することは少なくないと思うのですが、文系ではあまり多くないように感じています
社会人を経験して博士進学する人が増えてほしいなと切に願っています
社会人から博士進学を考えている場合は、ぜひこちらの記事もご覧ください↓
ではでは!